江東区芭蕉記念館は昭和56年4月19日に開館し、本年で40周年を迎えます。当館の収蔵品のなかに、大正・昭和期の政治家・真鍋儀十寄贈資料コレクションがあります。真鍋儀十氏(1891~1982)は長崎県壱岐市出身で、政界で活躍すると共に、「ホトトギス」の俳人として高浜虚子に師事し、俳文学や郷土史に広く深い知識を持っていました。また、区内に「まなべ幼稚園」(住吉2丁目)を設立し、児童教育にも尽力してきました。
寄贈資料は戦後、私財を投じて集めた芭蕉・俳文学に関するもので約1,200点にのぼり、なかには芭蕉直筆の「句空宛芭蕉書簡」などの貴重資料もあります。本展では記念館開館までのあゆみと真鍋氏の経歴を収蔵資料と共に紹介します。
「季語」をテーマに松尾芭蕉や、高浜虚子ら近代俳人の作品を展示します。俳句に欠かせない要素である季語は、四季折々の自然の変化が豊かな日本ならではの文学的表現です。本展では、俳句における季語とは何かを考えながら、松尾芭蕉や近代俳句の作品にあらわれる彩り豊かな季語の世界を収蔵資料とパネルで鑑賞します。また、浮世絵や暦など日本の四季に関わる資料も紹介します。
【主な展示内容】2.季語と四季
3.さまざな季語
4.近現代の俳句と季語
※俳人コラムパネル(髙柳克弘、長谷川櫂、宮坂静生、稲畑廣太郎)